無口な君は、誰よりも綺麗だった。

会場中に響く拍手。


鳴り止まない歓声。

「アンコール!」


「アンコール!」

その声を聞きながら、私は胸へそっと手を当てた。


(……楽しい。)


こんな気持ち、いつぶりだろう。

(まだ……。)


(まだ終わりたくない。)


みんなの笑顔を見ていると、自然とそんな想いが溢れてくる。

(Astralを。)


(もっとたくさんの人に知ってほしい。)


私はゆっくりとギターを構えた。

実は今日。

先生からもう一曲分の譜面と音源を渡されていた。


「もしアンコールが起きたら、その時は演奏してこい。」

そう笑って背中を押してくれた曲。

一曲目とは違う。

優しくて、温かいバラード。

私は三人を見る。

(次は……
私から、みんなへ。)

気持ちを届けたい。

ギターを握る手に、もう震えはなかった。

静かに弦へ指を添える。