無口な君は、誰よりも綺麗だった。

目頭も、じんわり熱い。

そんな私の隣で、高杉くんが嬉しそうに笑った。


「園崎さん。」


私は隣を見る。

高杉くんは会場を見渡しながら、誇らしそうに言った。

「ほら、ちゃんと届いたでしょ?園崎さんの歌。」


「……っ。」


その一言を聞いた瞬間。


張りつめていた糸が、ぷつりと切れた。


ぽろっ。

一粒の涙が、頬を伝って零れ落ちる。


だけどそれは。

悲しい涙じゃない。

怖かった私を包み込んでくれるような。

温かくて、嬉しい涙だった。


(……届いた、私の歌がここに居るみんなに。)


会場のみんなへ、ちゃんと届いたんだ。