無口な君は、誰よりも綺麗だった。

最後の一音が、青空へ溶けていく。

ジャーン――。

余韻だけが、静かに会場へ残った。


「……。」


ステージの前に集まっていた生徒たちは、誰一人として口を開かない。

風の音だけが、耳に届く。

(……。)


(やっぱり。)


(だめ、だったのかな……。)

手が震える。

ギターを握る指に、力が入らない。

俯きそうになった、その時だった。

「わぁぁぁぁぁーーー!!」


大きな歓声が、会場中に響き渡る。

「Astral最高ーーー!!」

「かっこよかったぁ!!」

「ボーカルの子、歌声めっちゃ綺麗!!」

「鳥肌立ったんだけど!」

「ギターソロやばすぎ!!」

「もっと聴きたいーー!!」

「Astral推すーーー!!」

「アンコール! アンコール!」

「「アンコール! アンコール!」」

気づけば、会場中が大きな拍手と歓声に包まれていた。

(……え。)

思わず顔を上げる。

目の前には、笑顔で拍手を送ってくれる人たち。

手を振ってくれる人。

「もう一曲!」と叫ぶ人。

みんなが、私たちを見て笑っていた。

(成功……したの?)

(だめだったわけじゃ……ない。)

胸の奥が熱くなる。