無口な君は、誰よりも綺麗だった。

白石さんは照れくさそうに笑う。

「昨日の帰り道でさ詩ちゃん、雑貨店の前でこのアイマスクずーっと見てたでしょ?」


「買うのかなぁって思って、だったらみんなでお揃いにしたら可愛いかなって!」


「勝手に準備しちゃった!
あ……嫌だった?」


「……。」


言葉が出ない。


(なんで……。私に合わせてくれるの?)


私は今日だけで、文化祭ライブが終わればバンドを続けることはない。


それなのに、三人はまるでこれから先も一緒に演奏するのが当たり前みたいに笑っている。


朝倉くんも黒いアイマスクを手に取りながら頷いた。


「確かに、これ付けてる方が音に集中できそうだな。」


高杉くんも笑う。


「じゃあ決まり!今日は四人、お揃いでステージに立とう。」


その一言に、胸の奥がじんわりと温かくなる。

(……どうして。)


(こんなに、私に優しくするの。)


私は白い猫耳のアイマスクを胸に抱きしめ、小さく笑った。


「……ありがとう、ございます。」


それはきっと。

今日一番、自然にこぼれた笑顔だった。