無口な君は、誰よりも綺麗だった。

眼鏡を外した姿を見れば、誰だって振り返る。


昨日、初めて見た俺もそうだった。


園崎さんは少しだけ俯き、小さく続ける。


「あと……色々隠せるので。」


その言葉に、三人とも黙り込んだ。


聞けば答えてくれる。

でも、それ以上踏み込んじゃいけない。

そんな空気が流れる。

俺はその空気を変えたくて、少しだけ笑った。

「園崎さん。」


「……?」


「今日、一緒に演奏できて本当に楽しかった。」


園崎さんがゆっくり顔を上げる。


「また明日も、音楽室に来てくれる?
みんなで、音を重ねような。」


少しの沈黙。


やがて園崎さんは、ほんの少しだけ口元を緩めた。


「……はい。」


その返事が聞けただけで。

明日もきっと、大丈夫。

そんな気がした。