無口な君は、誰よりも綺麗だった。

私は涙を拭いながら、小さく息を吸う。

そして、ずっと気になっていたことを口にした。

「……奈々さんは。」


みんなの視線が私に集まる。


「奈々さんは……どうなるんですか?」


その言葉に、奈々さんは気まずそうに目を伏せた。


少しだけ間を空けて、小さく笑う。

「私は……Astralを抜けようと思う。」


「……っ。」


紗羅ちゃんが目を見開く。


奈々さんは震える声で続けた。

「それが……私なりの償いかなって。
私が居なければ、園崎さんも戻れるでしょ……?」

そう言って無理に笑う奈々さん。

でも、その笑顔は今にも泣き出しそうだった。

私はゆっくり首を横に振る。

「……嫌です。」


「え……?」


奈々さんが驚いたように顔を上げる。

私は奈々さんの目を真っ直ぐ見つめた。


「奈々さんが抜けるなら……。私戻りません。」


「そのちゃん……。」


奏くんが思わず私の名前を呼ぶ。

私は小さく微笑んだ。

「だって、Astralのみんなは、誰か一人を追い出すためのバンドじゃないから。」


「奈々さんも私も音楽が大好きで
Astralが大好き。」


私は一歩前へ出る。

「これからは、五人でやりませんか?」

その一言に、全員が息をのんだ。