無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「隣のクラスに園崎詩って子いるじゃん? あの子、ギター持ってるらしいよ!」


「声掛けてみない?」


舜は苦笑して首を振る。


「いや、無理だろ。
俺同じクラスだけど、あいつ一回も喋ったことないし、声聞いたことない。」


「授業以外ずっと寝てるし、正直何考えてるか全然分かんねぇ。」

園崎詩。

その名前だけが、静かな音楽室に残った。

この時の俺は、まだ知らなかった。

教室の窓際で眠るあの無口な少女が――

俺たちの運命を変える歌声を持っていることを。