無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「……。」


「……あー。」


小さく息を吐いて、苦笑した。

「やっぱ、やめた。」


「え……?」


紗羅ちゃんが驚いた声を上げる。


「詩ちゃん?」


私はゆっくり首を横に振った。


(もう、何も言わずに逃げるのはやめよう。)


奈々さんがいるなら。


私はもう必要ないのかもしれない。


それでも、自分の気持ちだけは伝えなきゃ。

(……そうだよね。飛鳥、頼くん。)


二人が背中を押してくれた。


だから今度は、自分の足で前を向こう。


私はゆっくり振り返る。

奏くん。

紗羅ちゃん。

舜くん。

奈々さん。

四人を真っ直ぐ見つめた。