無口な君は、誰よりも綺麗だった。

屋上が静まり返る。

奏くんも。


紗羅ちゃんも。


舜くんも。


誰も言葉を発せない。


そんな中、私はゆっくり震えているその両手を、そっと包み込んだ。


「……っ。」


そして、奈々さんが目を見開く。


私は優しく首を横に振った。

「叩かないよ、だって。
私の手は、人を傷つけるための手じゃない。」


私は奈々さんの指先をそっと見つめる。


「音楽を届けるための、大切な手だから。」


その一言で。

奈々さんは声を上げて泣き崩れた。