無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「私は戻ってきちゃいけなかったって言いたいの!?」

俺は首を横に振る。

「違う、奈々が悪いって話じゃない。」


「でも俺は……。」

一度言葉を飲み込み、ゆっくりと続けた。

「間違えてたんだ、あの時守ってるつもりで。一番大切な人を傷つけた。」


その瞬間。

紗羅が涙をこぼした。

「……っ私も、毎日詩ちゃんのこと考えてた……。」


「会いたくて仕方なかった。」

舜も静かに頷く。

「俺もだ、音楽室が静かすぎる。
詩の笑い声がないだけで、こんなに違うんだな。」


三人の想いが重なっていく。


奈々だけが、その場で唇を噛み締めていた。

「……そう、結局みんな私より園崎詩なんだ。」

奈々は俯いたまま、小さく呟く。

その言葉に、誰もすぐには返事ができなかった。

重い沈黙が音楽室を包み込む――。