無口な君は、誰よりも綺麗だった。

3人で並んで歩くのは、久しぶりだった。

他愛ない話をしながら歩いていると、少しずつ緊張がほぐれていく。


しばらくすると、駅が見えてきた。


(……二人とは、ここまでだよね。)


私は足を止め、飛鳥と頼くんへ視線を向ける。


「じゃあ……飛鳥、頼くん。」


そう言うと、頼くんは「あっ」と思い出したようにカバンを開けた。


「園崎さんこれ、今朝焼いたパンケーキ
良かったら食べてね。」


そう言って、小さな紙袋を私に差し出す。


「……!」

思わず目を見開く。


(頼くん……。やだ、朝から泣きそう。)


私は大事そうに紙袋を受け取り、そっと胸に抱きしめた。


「あり……ありがとう、頼くん。」


頼くんは優しく微笑むと、私の頭をぽん、ぽんっと二、三回軽く撫でる。


「何があったか分からないけど、園崎さんならきっと大丈夫。」


「安心して行っておいで。」


その言葉に、胸がじんわりと温かくなる。


「……うん。」


小さく頷くと、今度は飛鳥が一歩前へ出た。