飛鳥は少しだけ困ったように笑う。
「詩のことだから、何も言えず全部受け入れちゃったんじゃないの?」
「……っ。」
その言葉に胸の奥がぎゅっと締めつけられる。
本当は言いたいことが、たくさんあった。
毎日じゃなくてもいい。
ライブの数が減ってもいい。
それでも――
Astralのみんなと一緒に音楽を続けたかった。
でも私は何も言えなかった。
「でも私は元々一時的なメンバーだったし……。」
そう呟くと、飛鳥はすぐに首を横へ振る。
「一時的な存在なら、あんなに大切にしないよ。
詩のこと」
「……飛鳥。」
飛鳥の声には迷いがなかった。
「1回自分の気持ち、ちゃんとぶつけて来い。」
その言葉が胸に響く。
「でも……。今さら言ったら、迷惑に……。」
不安そうに呟く私に、飛鳥は優しく笑った。
「Astralの人達は、詩が本音を話したら迷惑に思う人達なのか?」
「……。」
「彼らがどんな人達か。
一番知ってるのは、詩だろ?」
その言葉に、はっとする。
(……そうだ。)
奏くんも。
紗羅ちゃんも。
舜くんも。
私が何かを話した時、一度も笑ったり突き放したりしなかった。



