無口な君は、誰よりも綺麗だった。

家の前まで来ると、飛鳥は立ち止まった。

夕焼けは少しずつ藍色へ変わり始め、住宅街には静かな風が吹いている。

私は飛鳥に向き直る。


「飛鳥送ってくれて、ありがとう。」


そう言うと、飛鳥は小さく頷いた。

でも、すぐには帰ろうとしなかった。

少しだけ真剣な表情になり、ゆっくり口を開く。


「詩。」


「……ん?」


「Astralの人達とは、どう?」


その質問に胸が少しだけ痛んだ。


私は目を伏せ、小さく笑う。


「……目も合わせられなくて、避けちゃってる……かな。」


飛鳥は黙って最後まで聞いてくれた。

そして、まっすぐ私を見つめる。


「詩は本当に、このままでいいのか?」


「……え?」


その一言に、思わず顔を上げる。

飛鳥は静かに続けた。

「Astralを辞めさせられる時、何か反論した?
自分の気持ち、ちゃんと伝えた?」


「……。」


何も言えない。