無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「……ごめんなさい。」


小さな声が響く。


「私、一緒にはできません。」


その答えに思わず顔を上げる。


「園崎さん!」

呼び止めると、園崎さんは立ち止まった。


だけど振り返らない。


「……もう決めてるんです。」


「私は、もう人前で歌いません。」


その言葉は静かだった。


なのに胸が締めつけられるほど苦しかった。


さらに園崎さんは、小さく続ける。


「それに……私が一緒にいると、不幸になるので。」


「……え?」


不幸って、どういうことだ。


その言葉の意味が分からない。


だけど。


一つだけ、分かることがあった。


ここで諦めたら、絶対に後悔する。


「……嫌だ。」


気づけば言葉がこぼれていた。


園崎さんがゆっくり振り返る。


俺は一歩だけ近づく。