無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「あ、あの……。」


戸惑っている私を見て、頼くんはきょとんと首を傾げた。


「あれ?嫌だった?」


「い、嫌じゃないけど……!
えっと、その……。」


恥ずかしくて顔が熱くなる。


でも頼くんは変な意味ではなく、本当に自然な笑顔を向けていた。


「ほら、冷める前に。」


「……。」


私は小さく息を吸う。


「……あー…んぐ」


ぱくっと

一口食べた瞬間――

ふわっとした生地が口の中でほどける。

ほんのり甘い香り。

優しい生クリーム。

キャラメルソースのほろ苦さが絶妙に合わさって、幸せな味が口いっぱいに広がった。


「……!」


思わず目を見開く。


「すごい……美味しい、今まで食べたパンケーキの中で、一番好き!」


感動したままそう伝えると、頼くんは一瞬目を丸くした。

そして、ほっとしたように微笑む。


「ふふっよかった。」


その笑顔はどこか照れくさそうで、でも本当に嬉しそうだった。


「園崎さん、美味しそうに食べてくれるから作りがいあるなー」


「これ本当に頼くんが作ったの?」


「うん、結構得意なんだ。」


私はもう一度パンケーキを見つめる。


(頼くんギターだけじゃなくて、お料理まで上手なんだ。)

そんな新しい一面を知って、自然と笑みがこぼれた。