無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「うん、昔から時間ある時はお店手伝ってるからね。」


「すごい……!」

思わず尊敬の眼差しを向けると、頼くんは照れ隠しをするように頭を掻いた。


「あんまり期待しすぎないでね?」


「そんなことないよ!
頼くんが作ってくれるってだけで嬉しい。」


その言葉に、頼くんは一瞬だけ目を丸くしたあと、ふっと優しく笑う。

「……ありがとう、じゃあ園崎さん。
こっち座って待ってて。」

カウンター席を指差され、私は素直に頷く。


「うん。」


椅子に腰を下ろすと、目の前にはオープンキッチン。

頼くんの手元がよく見える特等席だった。

頼くんは手際よく材料を量り、生地を混ぜ始める。

シャカシャカ、と泡立て器の心地よい音が店内に響く。

(すごい……。)

慣れた手つきだ…。


学校でギターを弾いていた時とはまた違う、真剣な横顔。

(なんだか……頼くん、かっこいいな。)

そんなことを思いながら、私は焼き上がるパンケーキを楽しみに待つのだった。