無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「……え?」


カチャ。

慣れた手つきで鍵を差し込み、扉を開ける。


「え、えぇっ!?」

思わず目を丸くする。

頼くんは振り返って、少し照れたように頭を掻いた。


「あはは、実はここ俺の家。」


「えぇーーーっ!?」

驚きすぎて思わず大きな声が出る。

頼くんは苦笑しながら続けた。

「両親が小さなパンケーキ屋さんをやってるんだ。今日は定休日だから閉まってるだけ。」


「そうだったんだ……!全然知らなかった。」


「学校では話したことなかったしね。」


頼くんは優しく笑うと、店の扉を大きく開けた。

「さ、入って。」


「お、お邪魔します……。」

少し緊張しながら店内へ足を踏み入れる。

カチッ。

頼くんが照明のスイッチを入れると、店内がふわっと暖かなオレンジ色の光に包まれた。

木のテーブル。

甘い香りがほんのり残る店内。

ショーケースやカウンターもどこか温かみがあって、思わず辺りを見回してしまう。


「わぁ……。すごく素敵なお店。」


思わずそう呟くと、頼くんは少し照れたように笑った。


「ありがとう、そう言ってもらえると両親も喜ぶと思う。」