無口な君は、誰よりも綺麗だった。

奏 side

俺たちは、そのちゃんとの約束を破ってしまった。

ずっと一緒にやっていきたかったのに…。
それなのに、そのちゃんをバンドから追い出した。

「……。」

あれから、どれくらい経っただろう。

数週間か?

もう何ヶ月も経ったような気がしていた。

あんなに楽しかった音楽が、今は苦しい。


あれからそのちゃんと学校で何度かすれ違った。

廊下。

階段。

中庭。

でも一度も目は合わなかった。

俺が見ても。

そのちゃんは俯いたまま、静かに通り過ぎていく。

もう話しかける資格なんて、俺には無かった。

だから何もできずに、その小さな背中を見送るだけだった。

放課後。

重い足取りで音楽室の扉を開ける。

ガラッ――。

「……。」

もう3人とも来ていた。

紗羅。

舜。

そして奈々。