無口な君は、誰よりも綺麗だった。

そしてとりあえず歩き出す。

角を曲がった瞬間。

「……っ。」

その場にしゃがみ込んだ。


(か、可愛すぎるだろ……。)


「何なんだよ……。
俺、詩のことあんなに傷つけたんだぞ?」


「なのに……。
俺の手褒めるとか何事だよ……。」


思わず顔を覆う。


「天然なのか……?
それとも俺が単純すぎるだけか……。」


でも。

胸の奥が温かくなる。

詩は昔からそうだった。

人の良いところを見つけるのが上手だった。

自分が傷ついていても。

相手を責めるより先に、その人のことを考えてしまう。

だから。

俺はそんな詩を守りたかった。

……いや。

違うな、守りたかったんじゃない。

本当はもっと早く。

詩の味方になりたかった。