無口な君は、誰よりも綺麗だった。


「俺、一度好きになるとめちゃくちゃ一途らしい。びっくりするねー。」


なんて冗談っぽく笑いながら、飛鳥はリビングから出ていく。


「……。」


私は1人その場に取り残される。

心臓が全然落ち着かない。


(飛鳥……。)


昔の飛鳥からは想像できないくらい。

優しくて。

温かくて。


でも時々見せる真っ直ぐな言葉に、どうしていいか分からなくなる。


そんなことを考えていると。


「詩こっち来てみ。」


飛鳥の声が聞こえた。


「?」


言われるまま後をついていく。

そして。

扉を開けた瞬間。


「……!」


目の前に広がった光景に、思わず息を呑んだ。

大きなグランドピアノ。


「わあ……。相変わらず、大きいピアノ。」


中学生の頃にも見たことがある。

飛鳥が大切にしていたピアノだ

飛鳥はゆっくり椅子に座る。