無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「そこのソファー座っていいよ。」


飛鳥がリビングのソファーを指差す。


「いや……でも、濡れるんで。」


「……。」

飛鳥は呆れたようにため息をついた。


「ったく。」


次の瞬間。

ぐいっ。


「わっ……。」


頭にタオルを被ったままの私は、飛鳥に半ば強引にソファーへ座らされる。


「飛鳥……?」


すると飛鳥は私の頭からタオルを取った。

そして。


「動くなよ。」


優しく、濡れた髪を拭き始める。


「……。」


あまりにも自然な動きに、私は何も言えなくなった。

「寒くない?」


「……うん、ありがとう。」


そう答えると、飛鳥は少し安心したように息を吐いた。

「よかった、でも体冷えてるじゃん。
制服もびしょ濡れだし……。」


少し考えたあと、飛鳥は続ける。


「風呂、使う?」


「え……?」


「制服は乾かしておく。
詩が帰る頃には着られるようにしとくから。」


「いや……でも、そこまでは……。」


さすがに申し訳なくなって断ろうとする。

すると飛鳥は、まっすぐ私を見る。

「俺はただ詩のことが心配なだけ。」


「……。」

その言葉に、胸が少し熱くなった。