無口な君は、誰よりも綺麗だった。

飛鳥の家に行くのは、中学生ぶりだ。

雨の中、隣を歩く飛鳥。

昔とは少し違う距離感なのに、不思議と落ち着く。

しばらく歩いていると、飛鳥がふと思い出したように口を開いた。

「あ、そういえば。
メルにも久しぶりに会えるね。」


「え……?」

その名前を聞いた瞬間、思わず顔を上げる。


「メルちゃん!?会いたい……!」


メルちゃん。

飛鳥の家で飼っている、白くてふわふわの猫。

中学生の頃、何度か会わせてもらったことがある。

人懐っこくて。

すぐ膝の上に乗ってくる、とても可愛い猫ちゃんだった。


「相変わらずやんちゃだけどな。」


飛鳥は少し照れくさそうに笑う。

「でも、甘えん坊なのも変わってない。」


「…そこは昔から変わってないんだね。」

そんな話をしているうちに。

見覚えのある家の前へ到着した。