無口な君は、誰よりも綺麗だった。

――その時。

ガラッ。

勢いよく扉が開いた。


「やっほー!邪魔者は居なくなった?」


明るい声と共に入ってきたのは――

元Astralのギターボーカル。

奈々だった。

(……邪魔者?)

その言葉に、胸がぎゅっと締め付けられる。


「奈々……。」


俺が名前を呼ぶと、奈々はきょとんとした顔をする。

「やだ〜、なんでみんな泣いてるの?
てか元々ここは私の場所だったんだし!」


「てか、泣くとかダサ。」


その言葉に、俺は耳を疑った。


(奈々って……。)


(こんなこと言う奴だったか……?)


ずっと黙っていた舜が、低い声で口を開く。


「……ふざけるな。」


奈々が眉をひそめる。


「は?」


「学祭前に突然辞めたのは、お前だろ。
なのに今更戻ってくるとか都合がよすぎる。」


音楽室の空気がさらに張り詰める。