無口な君は、誰よりも綺麗だった。

気づけばそんな日々が、しばらく続いた。

ギターの弦。

譜面。

ピック。

誰にも言えないまま、一人で抱え込んで過ごす毎日。

そして、この日の放課後。

いつものように音楽室の扉を開けた。

ガラッ――。

「そのちゃん、やあ。」

奏くんが私を見る。

「詩ちゃん、こ、こんにちは……!」

紗羅ちゃんの声も、どこかぎこちない。

「……詩。」

舜くんも静かに名前を呼んだ。

(……あれ?)

いつもなら笑い声でいっぱいの音楽室。

なのに今日は、空気が張り詰めていた。

誰も笑っていない。

誰も目を合わせようとしない。

(……なに、この空気。)

胸の奥がざわつく。

すると、奏くんがゆっくり口を開いた。

「あのさ、そのちゃん……。」

一度言葉を切る。