無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「……そんな。」

ケースの中を何度も探す。

ポケットも、カバンの中も机の中も。

どこにもない。


「詩ちゃん?」


紗羅ちゃんが心配そうに覗き込んでくる。


「何か探してるの?」


私はすぐに笑って首を振った。

「だ、大丈夫!夢中で練習してたら、どこかでピックを落としちゃったみたいです!」


「えぇー!詩ちゃんらしい!」


紗羅ちゃんはそう言って笑った。

「私もよくあるよー、楽譜とかよく忘れる!
あとで一緒に探すよ!」


「……うん、ありがとう紗羅ちゃん。」


その優しさが、余計に胸へ刺さる。

本当は違う。

私は落としたんじゃない。

なくなったんだ。