無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「えっと……譜面、家に忘れちゃいました!」


「また寝落ちしちゃったの?」


「はい……えへへ。」


自分でも苦しい言い訳だと思った。


でも、奏くんは笑いながら言う。


「じゃあ今日は俺の譜面、一緒に見よう!」


「ありがとうございます……。」


胸がちくりと痛む。

――また嘘をついてしまった。



そしてその更に翌日。


今度は、いつもケースに入れている予備のピックがなくなっていた。

五枚。

色も形も違う、お気に入りのピック。

全部なくなっていた。