無口な君は、誰よりも綺麗だった。

そして同時に胸の奥が苦しくなっていく。

私は嘘をついた、心配をかけたくなくて。

みんなを不安にさせたくなくて。

でも、その優しさに触れれば触れるほど…胸が苦しい。


(……ごめんなさい、奏くん。)


私は小さく微笑みながら、そっと視線を逸らした。


そんなことがあってから――。


翌日さらに、その次の日も。

私の身の回りでは、少しずつ不可解なことが起こり始めた。

「……あれ?」

練習で使うはずだった譜面が、どこを探しても見つからない。

ちゃんとカバンの中に入れてきたのに…。


「おかしいな……。」


首を傾げながら探していると、奏くんが近づいてきた。


「そのちゃん、どうしたの?」


私は慌てて笑顔を作る。