無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「あ……飛鳥。」


飛鳥さんは小さく笑う。


「じゃあ、それだけ伝えたかった。
良い仲間に出会えたな、詩。」


そう言って、そのまま背を向けて歩き出す。


「待って……!」


そのちゃんの声が響く。


「飛鳥!!」


飛鳥さんは足を止めた。

でも、振り返らない。


その背中へ向かって、そのちゃんは涙を流しながら叫ぶ。


「ありがとう、飛鳥。
それとごめん……。」


数秒の沈黙。

やがて飛鳥さんはゆっくり振り返る。

泣きそうな顔なのに、どこか優しい笑顔だった。


「ばーか、またな詩。」


その一言だけ残して。


今度こそ飛鳥さんは前を向き、仲間たちの元へ歩いて行った。

その背中はもう迷っていなかった。