無口な君は、誰よりも綺麗だった。

その時、反対側から紗羅がひょこっと顔を出した。

「奏って分かりやすすぎだよね〜。」


「な、なんだよ!」


紗羅はにやにやしながら笑う。


「詩ちゃんのこと好きなのは分かるけど、そんなに態度に出るなんてねー!」


「や、やめろって紗羅!
それ以上言うなって!」


慌てて止めると、紗羅はさらに楽しそうに笑う。

「ほらほら、顔が真っ赤ー!」


「うるさい!」


すると舜が小さく息をついた。

「安心しろ。」


「……え?」


「ほら、見てみ。詩来るぞ。」


「えっ?」


思わず舜が指差す方向を見る。


頼さんと別れたそのちゃんが、ギターケースを抱えながらこちらへ歩いてきていた。


その姿を見た瞬間。

気づけば体が勝手に動いていた。

「そのちゃーーん!」


「わあっ……!」

ぎゅっ。


「そ、奏くん!?」


勢いよく抱きつくと、そのちゃんは目を丸くして驚いている。