無口な君は、誰よりも綺麗だった。

続いて羽純も、一歩前へ出た。


「私も……詩っちに酷いこと沢山言った、
本当にごめんなさい。」


二人とも、まっすぐ私を見て頭を下げる。

私は少し驚きながら、その姿を見つめた。

その時だった。

飛鳥は何も言わず、私たちに背を向けて歩き出す。


「……っ。」


思わず視線で追ってしまう。

すると――

「おい、飛鳥!」


頼くんが慌てて呼び止める。

でも飛鳥は振り返ることなく、そのまま歩いて行ってしまった。

頼くんは困ったようにため息をついた。


「はぁ……。ごめん、園崎さん
飛鳥も本当は色々思ってるんだ。」


「ただ、素直になれないだけだから。」


そう言うと、頼くんは大切そうにギターケースを抱え、私の前へ差し出した。


「園崎さん。ギター本当にありがとう。」


私は両手でそっと受け取る。


「おかえり。」


小さく呟きながらケースを抱きしめると、頼くんがほっとしたように笑った。

私は頼くんを見上げる。

「頼くん。」


「……うん?」


「ギター、すごく上手くなってるね。
本当にすごかった。」


その瞬間、頼くんは目を丸くした。

そして照れくさそうに笑う。


「……ありがとう、少しでも園崎さんに追いつきたかったから。」


その一言に、私は少し驚く。

昔は嫉妬していたと言っていた頼くん。

でも今は、その気持ちを努力に変えていた。

私は自然と笑みを浮かべる。

「追いつくなんて…。
これからも一緒に頑張っていこうね。」

その言葉に頼くんは少し照れながらも、嬉しそうに頷いた。

「……うん。」