無口な君は、誰よりも綺麗だった。

イントロが鳴り響いた瞬間。

「きゃあああーー!!」

会場の熱気が一気に高まる。

手拍子が重なり、ステージ全体が揺れるような歓声に包まれた。

私は自然と笑顔になっていた。

(始まった。)

この曲――『Astral』。

私たち四人のために作った、大切な一曲。

それぞれの音が主役になれるように。

それぞれの個性が一番輝くように。

そんな想いを込めて作った曲だった。

Cメロを歌い終えると、奏くんが一歩前へ出る。

「もっと盛り上がっていこうー!!」

「「うおおおおーーー!!」」

歓声と同時に、ベースソロが始まる。

低音が身体の奥まで響く。

楽しそうにリズムへ乗る奏くん。

お客さんも一緒に手を振り、会場の一体感はどんどん大きくなっていく。

『きゃー!!!奏くんー!!!』

『かっこいいー!!!』

(やっぱり奏くんのベース、好き。)

誰よりも明るくて。

誰よりも楽しそうに演奏する。

だから、見ているだけで笑顔になれる。

続いて、紗羅ちゃんのキーボードソロへ入る。

鍵盤の上を踊るように動く指先。

キラキラとした音色が夜空へ響いていく。