無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「そっか、園崎さんのその笑顔が見られただけで安心した。」


少し間を空けて、優しく続ける。


「園崎さん、応援してるね。
俺ももっと頑張るよ。」


私はゆっくり頷いた。


「……はい、頼くんも頑張ってください。」


頼くんは照れくさそうに笑う。


「ありがとう、園崎さん。」


そう言って踵を返し、歩き出そうとする。

その背中を見送りながら、私は小さな声で呼び止めた。


「……頼くん。」


頼くんが振り返る。


私は少しだけ微笑んだ。

「こちらこそ、ありがとう。」


その一言に、頼くんは目を丸くする。


そして、優しく笑いながら小さく手を振った。


「……うん。」


波の音だけが静かに響く砂浜。

元メンバーとの距離は、まだ遠い。

それでも――。

ほんの少しだけ、前へ進んだ夜だった。