無口な君は、誰よりも綺麗だった。

合同演奏会が終わり気づけば夜。

合宿所のみんなが部屋へ戻り始める頃。

私は一人、アコースティックギターを抱えて砂浜へ来ていた。

昼間は賑やかだった海も、今は波の音だけが静かに響いている。

さらさら、と寄せては返す波。

見上げると、空いっぱいに星が広がっていた。

「……綺麗。」

小さく呟いて、砂浜へ腰を下ろす。

ギターケースを開き、アコースティックギターを取り出す。

木の温もりを感じながら、そっと抱える。

(……合宿一日目、楽しかったな。)

朝はみんなでバスに乗って。

初めての合宿施設にわくわくして。

合同見学会では、たくさんの人に私たちの音を聴いてもらえた。

思い返すだけで、自然と笑みがこぼれる。

(昔の私なら……。)

きっと一人で部屋に閉じこもっていた。