無口な君は、誰よりも綺麗だった。

♪――。

私の歌声が、練習室いっぱいに響いていく。

一人の音じゃない。

四人の音が重なって、一つの音楽になる。

(……楽しい。)

自然と口元が緩む。

ギターを弾きながら、私は三人の音を聴く。

舜くんのドラム。

力強いのに、ちゃんとみんなの音を支えてくれる。

紗羅ちゃんのキーボード。

優しくて温かくて、曲全体を包み込むような音色。

奏くんのベース。

低音なのに存在感があって、曲の鼓動みたいに響いている。

(……みんな、すごい。)

そんなことを思いながら歌っていると、自然と声にも気持ちが乗っていく。

ラストサビ。

四人で一気に音を重ねた。

ジャーン――。

最後のコードが鳴り終わり、練習室が静かになる。

「……。」

数秒の静寂。

そして。

パチパチパチッ!

「いいな!」

山岸先生が嬉しそうに拍手をした。

「前よりもまとまりが出てきた!」

「ありがとうございます!」

奏くんが笑顔で返事をする。

先生は私たちを見渡しながら続けた。

「特に園崎。」

「……はい。」

「更に周りの音を聴く余裕が出てきたな!ちゃんと三人を信じて歌えてる。」

その言葉に、私は少し驚いた。

(……そんなに変わったのかな。)

横を見ると、奏くんが嬉しそうに笑っている。

紗羅ちゃんも大きく頷いていた。