無口な君は、誰よりも綺麗だった。

隣では舜くんがドラムを調整し、紗羅ちゃんは鍵盤を軽く弾いて音を確かめていた。

奏くんもベースを肩に掛け、弦を一本ずつ鳴らしていく。

「そのちゃん。」

奏くんが笑う。

「今日はどの曲から?」

「最初は新曲からにしましょう、
そのあとフェスでやる二曲を通したいです。」

「了解!」

奏くんが親指を立てる。

「よし、みんな準備いい?」

「うん!」

「いつでも。」

「……はい。」

先生が腕を組みながら頷く。

「じゃあ始めよう。Astralらしい音、聴かせてくれ。」

その言葉を合図に。

舜くんがスティックを構えた。

「ワン、ツー……

ワン、ツー、スリー!」

カウントと同時にドラムが鳴り響く。

そこへ紗羅ちゃんの優しいキーボード。

奏くんの力強いベース。

そして私のギターが重なる。

(……やっぱり。)

この音が好き。

一人で奏でる音も好きだけど。

四人で重なる音は、もっと好き。

私は自然と笑みを浮かべながらマイクの前へ立つ。

大きく息を吸い込み――

歌い始めた。