無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「「「えぇぇぇぇ!?」」」


奏くんと紗羅ちゃんの声が音楽室に響く。


舜くんも少し驚いたように目を見開いていた。

「まじっすか先生!」


「やったぁぁぁ!!」

紗羅ちゃんはその場で飛び跳ねながら喜んでいる。


「しかもフェスの前には、三日間の合同合宿もある。他校のバンドと一緒に練習したり、交流したりするんだ。」

合同合宿……。

県内の高校生が集まる。

その言葉を聞いた瞬間、胸が少しざわついた。

(……他校。)

もしかしたら。

あの人たちも来るかもしれない。

自然と表情が曇ってしまう。

そんな私に気づいたのか、奏くんがそっと隣へ来た。

「そのちゃん。」

「……奏くん、」

「大丈夫だよ。」

優しく笑いながら言う。

「何があっても、そのちゃんには俺たちがいる。」

その一言だけで、不思議と心が軽くなった。

「私も!」

紗羅ちゃんがぎゅっと腕を抱きしめてくる。

「合宿楽しみだね、詩ちゃん!
いっぱい思い出作ろ!」

「……うん。」

思わず笑みがこぼれた。

舜くんも静かに頷く。

「四人一緒だから、きっと大丈夫。
去年までとは違う夏にしよう。」