無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「……。」


思わず唇を噛む。

その時だった。


「あの。」


後ろから声を掛けられ、振り返る。


そこに立っていたのは。

さっき唯一、そのちゃんを追いかけた男の人だった。


(頼くん……て呼ばれてたような。)


「あ……さっきの。」


頼さんは少し息を整えてから尋ねる。


「園崎さん、見つかりましたか?」


「いえ……まだです、電話にも出なくて。」


そう答えると、頼さんは少しだけ考え込んだ。

そして静かに口を開く。


「この先に海、ありますよね。」


「……?」


「もしかしたら、そこにいるかもしれません。
園崎さん、海が好きだって昔聞いたことがあるんです。」


「一緒に行きましょう。」


「……はい!」

俺たちは急いで海へ向かった。

走りながら思う。

(この人……。)

(さっきの人たちとは少し違う。)

焦ってはいるけど。

そのちゃんのことを、本気で心配しているように見えた。