無口な君は、誰よりも綺麗だった。

次の日のお昼休み。

また屋上にいる、そのちゃんを見つけた。

最近、そのちゃんはマスクはしているものの、メガネを外していることが増えた。

そのせいか。

気を抜くと、普通に見惚れてしまう。

「そのちゃーん!」

声をかけると、そのちゃんが顔を上げる。

その手にはギター。

色んなコードを試しながら、メロディーに乗せて弾いていた。

俺はしばらく、その姿を眺めていた。

「奏くん……。」


「ん?」


「そんなに見られると、照れます。」


「あ、ごめんごめん!」

慌てて謝る。

「そのちゃんは、いつからギター始めたの?」


そう聞くと、そのちゃんは少し考える。


「中学に入る前くらいですかね……。
奏くんは、いつからベース始めたんですか?」


「俺もそのちゃんと同じくらいかも!
じいちゃんがベースをプレゼントしてくれて、それから練習し始めたんだ。」


「そうなんですね。」

……。

こうやって普通に会話できるようになったんだよな。

初めて会った時は話してくれなくて。

目も合わせてくれなかった。

それが今は。

こうやって笑って話してくれている。