無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「紗羅ー。」

「んー?」

「ポッキー1本ちょうだい!」

紗羅が持っていたお菓子を指差す。

「いいよー!」

そう言って、ポッキーを1本渡してくれる。

そして。

ふと思いついたように。

「はい、そのちゃん。」

「……はい?」

そのちゃんへ差し出す。

「口開けて。」

「え……?」

「はい、あーん。」

その瞬間。

そのちゃんの顔が一気に赤くなる。

「え、あ……。」

固まるそのちゃん。

すると紗羅が少し笑う。

「大丈夫大丈夫!舜にもやったことあるから!」

「……は、俺?」

舜が少し呆れた顔をする。

「ほら、そのちゃん。」

「……。」

しばらく迷ったあと。

そのちゃんは小さく口を開けた。

ぱく。

ポッキーを食べる。

その姿を見て。

思わず目を奪われた。

(……。)

なんだろう。

小動物みたい。

リスみたいで。

……可愛い。

その瞬間。

「ぷっ……。」

紗羅が吹き出す。

「あはは!ねぇ奏、今の見た?」

「あぁ、ばっちり見た。」

舜も思わずそう答える。