無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「大丈夫なふりしてただけじゃないですか?」


「……。」

言葉が出なかった。

図星だった。


「そのちゃんには敵わないな。」


思わず笑う。

すると、そのちゃんは小さく首を振った。

「私も……同じだったから。」


「……。」


「辛くても、怖くても。
大丈夫なふりをして、一人で抱えていました。」


その言葉に胸が締め付けられる。

そのちゃんもずっと一人で頑張ってきたんだ。


「でも。」


そのちゃんは少しだけ笑った。

「今は違いますよね。
奏くんには、私たちがいるから。」


その瞬間。

胸の奥が温かくなる。


「……そうだね俺には、Astralがある。」


「ちょっとー!」

突然、紗羅の声が響く。

「二人だけで良い話しないでよー!
私も混ぜて!」


「俺もいる。」

舜も静かに会話へ入ってくる。


「……ふふ。」


そのちゃんが小さく笑った。

その笑顔を見る。

少し前まで。

一人で音楽をしていた女の子。

今はちゃんと帰ってくる場所がある。

それが俺は嬉しかった。