無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「……ありがとうございます。」

小さな声。

でも、嬉しそうだった。


「じゃあ俺も今回は混ざろっかな。」


舜が珍しく笑いながら言う。

「え、舜も!?」


「なんだよ。」


「俺だけ仲間外れは嫌だろ。」


そう言って三人でそのちゃんを囲む。


「ちょ、ちょっと待ってください……!」


慌てるそのちゃん。

でもその顔には。


嫌そうな表情はなかった。

むしろ少し困りながら。

嬉しそうに笑っていた。


「……。」


俺はその光景を見る。

少し前まで。

一人で屋上にいた女の子。

誰にも歌を聴かせなかった女の子。

そんなそのちゃんが。

今は俺たちの真ん中で笑っている。


「……よかった。」

思わず呟く。


「奏?」


紗羅が振り返る。

「なに?」


「いや。」

俺は笑う。


「Astral、最高だなって思って。」


その言葉に。

舜も。

紗羅も。

そしてそのちゃんも。

小さく笑った。

音楽だけじゃない。

この場所そのものが。

俺たちの大切な居場所になっていた。