無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「そのちゃーーん!」

演奏が終わり。

ステージ裏へ戻った瞬間。

俺はそのちゃんの元へ駆け寄った。


「え……?」


驚いた顔をするそのちゃん。

そのまま――。

ぎゅっ。

「……っ!?」

「めちゃくちゃ良かったよ、そのちゃん。」

「本当に……すごかった!
歌声も、ギターもちゃんと届いたよ。」

腕の中で、そのちゃんが固まる。

「あ、あの……奏くん……。」


「ん?」


「……苦しいです。」


「あっ、ごめん!」

慌てて離れる。

そのちゃんは少し頬を赤くしながら、目を泳がせていた。