無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「奏くん。」


「ん?」


「大丈夫です。」


「え?」

そのちゃんは小さく笑った。

「私も……前より怖くないです。」


「……。」


「みんなと一緒だから。」

その言葉に。

胸が温かくなる。



そして。

新曲披露の日。

ステージ袖。

たくさんの人の声が聞こえる。

「次はAstralの皆さんです!」

その瞬間。

そのちゃんの手が少し震えた。

俺は気づく。

「そのちゃん。」


「……。」


「大丈夫、俺たちがいるよ。」

そのちゃんは目を閉じる。

そしてゆっくり息を吸った。


「……はい。」


前みたいに。

隠れるための眼鏡も。

逃げるためのマスクも。

今日は違う。

白いアイマスクをつけている。

これは。

隠すためじゃない。

四人で同じステージに立つための証。

「行こう。」

四人でステージへ向かう。