無口な君は、誰よりも綺麗だった。

あの日から。

俺たちは新曲の練習に明け暮れた。

そのちゃんが作った音。

俺が書いた言葉。

紗羅のキーボード。

舜のドラム。

四人の想いが詰まった曲。

「……。」

音楽室で譜面を見る。

何度見ても思う。

この曲は。

そのちゃんそのものだ。

弱さも。

優しさも。

前に進もうとする気持ちも。

全部、この音に込められている。


「奏。」


「ん?」

隣を見ると舜がいた。

「緊張してる?」


「え?」


「顔に出てる。」


「まじ?」

すると紗羅が笑う。

「奏が緊張してるの珍しい!」


「いや、だって……。」

俺は譜面を見る。


「この曲、絶対成功させたいから。」

すると。

少し離れた場所にいたそのちゃんが、こちらを見る。