無口な君は、誰よりも綺麗だった。

それくらい。

心を掴まれていた。


「奏くん?」


そのちゃんの声で、はっと我に返る。

「……好き。」


「えっ?」


しまった。
思わず口から出ていた言葉に、自分でも驚く。


「あ、いや……!」


慌てて言い直す。


「その……やっぱりすごい、そのちゃんの歌
何回聴いても、ちゃんと届くんだ。」


そのちゃんは少し驚いたように目を瞬かせる。

「……。」


「俺、もっとそのちゃんの歌を聴きたい。
もっとたくさんの人に届けたい。」


そう伝えると。

そのちゃんは少しだけ目を伏せた。