無口な君は、誰よりも綺麗だった。

「違うから!」


「奏、最近分かりやすいよな。」


「舜まで!?」


「ふふっ。」


そのちゃんが小さく笑った。


「……。」


その瞬間。


また思った。


そのちゃんは。


笑っている方がいい。


初めて会った時、屋上で見た笑顔。


あの時から、俺はきっと。

この子の笑顔をもっと見たいと思っていたんだ。

「でも。」

俺は少し真面目な顔になる。

「そのちゃん。」


「ん?」


「ありがとう。」


「え?」


「紗羅のこと気づいてくれて。」


「俺……。」


少し言葉に詰まる。


「リーダーなのに、全然気づけなかった。」


そのちゃんは首を横に振った。


「そんなことないです、奏くんは……。
いつもみんなのことを見てるから。」


「だから、私を見つけてくれたんだと思います。」


「……。」

胸に響く。

俺が、そのちゃんを見つけたと思っていた。