君に溺愛をあげる。

えっ…だれ?

ドアを開けて入ってきた人は、まるでおとぎ話に出てくるような、きれいなドレスを着た女の人。

縦ロールの髪型で、宝石のついたアクセサリーをつけて…なんていうか、女王様みたい……。

わたしの名前はまりだけど…あだ名かな?でも、この人とは初対面なはず…。

「ちょっと、なに驚いた顔でぼーっとしてんのよ!早く朝食の準備をしなさい!」

「え、あの…」

朝食の準備ってなんのこと…?

それにこの人、女王様みたいな格好してるのに…鬼のぎょそうでこっちを睨んでるっ…。

なぜか、シンデレラにでてくる怖い継母を思い出した。

「いいから早くしなさい!」

「は、はいっ…!」

わたしは状況がまったくわからないまま、ひとまず返信をしてその人について部屋を出る。

わっ…嘘っ…。

部屋の中は薄暗かったけど、ドアの向こうにはお城のような光景が広がっていた。