君に溺愛をあげる。

「…あ。」

「市野原さんきたよ。」

わたしが教室に入るといつも、にぎやかだった教室がしーんと静かになる。

少し申し訳ない気持ちになりながら、窓側の1番後ろの自分の席に座った。

みんなわたしをみて、こそこそなにか言っている。

「あの子のお父さん、政治家なんだって。」

「庶民に優しくない人だから敵ってお父さんが言ってた。」

「関わらない方がいいよね……」

内容は聞こえないけど、よくない話だと思う。昔から、学校でも友達ができなくて、1人で過ごしていた。

きっとわたしが、面白いことも言えない、つまらない人間だから……。

って、こうやってマイナス思考になることもよくないんだよね…。

せめて前向きにポジティブに考えよう…っ!

まだ中学に入ってから三ヶ月しか経ってないんだっ。め、目指せ、一年生のうち1人!

心の中でそんな目標を立てた時、キーンコーンカーンコーンと予鈴が鳴った。