曲が聞こえない中、胸に伝わってくるビートと拍の感覚で踊る。
笑顔、笑顔、笑顔。
吐き気と寒気と倦怠感と耳鳴り。
同時に症状が起こっているけど、私は気にしていられない。
だって、毎日のことだもの。
『IGNITE』を20回、通しで踊り終わった時には息が途切れ途切れになっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ。」
こんなんで息が途切れ途切れじゃダメなんだよ。
まだ、エイトずつ30回。さらに今やったのと合わせて7セットあるのだから。
……心を無に。
私は今、調子なんて悪くない。
そう思わないとやってられないから。
そこから、がむしゃらに踊りつづけた。
1セット目、終わり。
2セット目、終わり。
3セット目、終わり。
4セット目、5セット目、6セット目、終わり。
7セット目、終わり。
そして、8セット目。
「はぁはぁはぁはぁ。っつ!」
疲れが皺寄せになった足に触れたら、痛みが走った。
下を向くと、汗がダラダラと下に落ちていく。
なんとか八セット目を終わらせて、びしょびしょになった服を着替える。
時計を見ると、12時半。
これからは歌の練習だ。
「……休んでいる暇なんてないのに。」
力を振り絞って、歌の練習用のスタジオに向かう。
………私の1日はまだ、これから。

