春のその先で、君と。



今日のことを思い出すだけで、嬉しくなってしまう。


りのんと一緒に三時間も勉強したこと。


帰り道、りのんが急に俺の手を握ってくれたこと。



「……あのとき、俺絶対ニヤけてたよな」



思わず一人で笑ってしまう。


だって、好きな人からあんなふうに手を繋がれたら、嬉しくないわけがない。



「はぁ……かわいいな」



俺の彼女が、りのん。

そう思うだけで、幸せな気持ちになる。



そんなことを考えているうちに、家に着いた。


玄関のドアを開けた、そのとき。